4月20日(木)、雑談。
午前中朝練なし。土曜日がレースだから金曜日は走らなくちゃいけないと思うけど、木曜日は最悪は走らなくていい。回復に専念。
あのロジャーフェデラーでさえ子供をお風呂に入れてて膝の靭帯チギったんだから、私が工事現場の金属パイプに脚ぶつけて怪我しても世の中おかしくはない...そう思うことにしている。
イヌーピーと遊ぶ詩織。もふもふタイム。
遊んであげられる時に遊んでおかないと。 いつ落車するかわからないからね。
開店から1時間ほど事務作業をし、14時から整備開始。
今日はとりあえずTTバイクのスキーベンドをストレートに戻す作業から。10年くらい前はストレートが主流で、その後エルゴノミック的にスキーベンドが流行った。 姿勢を下げて体を小さくまとめるためにスキーベンドが流行ったのが3年前くらい。
最新の流行では姿勢を下げることよりも出力を上げること( +呼吸軌道の確保 )の方が優先順位が高いとされ、スキーベンドはやや廃れつつある。姿勢は横にさえ狭くあれば多少縦に高くても影響は小さい...というのは5年前くらいにはすでに解明されていたことなので、昨今の姿勢上げな流行には関連は薄いだろう。それはまた別のところにある。
交換はミサイルEVO。ハンドル~ステム~フレームが専用設計でないTTバイクでは比較的多く見られるハンドルなため、私たちショップとしてもメンテには慣れている方だと思う。(当社比)
箱が仰々しい。この4分の1でも十分じゃないか?笑
左側が新品、目標とする長さは右側。先端が割れて走行中にレバーが抜けちゃうため新調。棒2本で3万円也。
3年前のものとは...形状は一緒だけどデザインが変わった。
組み合わせるコンポは7970系デュラエース。最近の電動コンポとは違い、組むのはちょっとだけ面倒くさい。
というのも、エレクトリックワイヤーを先に通して最後にジャンクションAでまとめればいい現在のタイプと違って、 いわゆるプロトタイプと言われる旧式の電動ワイヤーはジャンクションAからエレクトリックワイヤーがタコ足の様に生えているので、ハンドルの組み立てとコンポの組み立てを並行させないといけない。
指使いが慣れないと手が足りない!ってなる。
ある程度仮組した状態で、UCIルールに収まっているかどうかを見る。
「 身長180cm未満の選手はBBセンターからレバー先端までが750mmまで 」というのが一般的。750mmギリギリで作ると検査員によっては不合格をくらったり検査が長引いたりするため、2mmほど短い748mmで作り、検査の誤差にマージンを持っておくことが大事。サドルも同様。
欧米人向けに作った機材と欧米人向けに作ったルールを日本人が採用するから無理が多い。それでも合わせないといけないから我慢を強いられてる人は多い。
身長180~190cmの人は800mmまで、190cm以上の人から850mmが許されている傾向なので、175cmくらいの人は750mmでガマンしておいた方が賢明。情状酌量があるのは178cm前後とみられ、レースに集中したいときに車検検査員とモメていたくはないだろう。
フェルトDAとシマノプロ・ミサイルEVOは、最小サイズで組み立てても780mm超えなので30mmほど短くしなければならない。
要加工、穴あけ作業。
スキーベンドが流行った理由の一つとして、持ち手を高くすることで疑似的に肘パットから先端までの距離を長くすることが狙いとしてあった。特に750ルールの制約が厳しい170cm後半の人はそれがメインとなってスキーベンドを選んでいた節さえある。そのくらい750ルールっていうのは本当に厳しい制限なんだ。
左手も交換。ミサイルのバー交換を15分以下で出来たら店長クラス。 20分以上かかったらアウト。(当社比)
エレクトリックワイヤーは右レバーの付け根に両面テープで接着。クルマのバンパーなどを止める両面テープにて。ワイヤーのアールの処理にはこだわって。
わりとメジャーなポイントかもしれないけど、バーテープはメカの先端からバーにまたがってボタンギリギリから巻き始める。
ただでさえ窮屈な750ルールは、小指薬指を引っかけるだけで走っていることが多い。だからバーテープも先端ギリギリまで欲しい。
あとはちゃちゃっとOHして洗車。
コメット15分、イオ15分、ワイヤー交換20分、BBとペダルで30分、ヘッド30分...ハンドル交換からOH、洗車、片づけまでの全体で3時間以内でフリーダム採用試験合格。イオの扱いはちょっとだけシビアなので気を付けてネ。
TTバイクは大変ダーとか、ミサイルEVOは大変ダーとか、7970のプロトタイプは大変ダーとか言ってるとフリーダムでは働けない。世間が許してくれても納期は許してくれない。
その他いくつか整備をしてから夜練へ。朝からまた時間がたったので、少しだけ様子見に乗りに行こう。
ごめんよ、しおり。