てんちょブログ。

サイクルフリーダムの裏ブログ。

5月28日(日)、雑談。

お店の朝練。

本日の最終パックなメンバーは15名。少し多いので2パックに分けてチームTTっぽく走る。

2人組に分けた後に”グッパー”して、グーが先行、パーが後発。グーはパーに追い付かれないこと、逆にパーはグーに追い付くことが目標。

グーは7人中4番目の人がチームタイム、パーは7名中3番目の人がチームタイム。パーはグーより速く走らなきゃいけない代わりに、切り離せる人枚が1枚多い。

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作戦タイム。何十年ぶりかの”グッパージャス!”にキャッキャする人たち。

私も最初はパーだったのだけど、いろいろあってチョキに。

 

グー→パー→チョキの順に、1分30秒差ずつつけてスタートする。

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チームTTの基本として、①登坂は頑張らないこと、②平坦やダラダラとした下りは目いっぱい踏む、この2つを守らないとタイムが出ない。いつもみたいな登坂でのチギりあいもいいけれど、たまにはこういった練習で、疑似的な抜け出した後の逃げ切り方を練習するのもいいね。

 

メーターの充電を忘れてメーターレスだったのでケータイで。

グーから1分30秒遅れたパーから、さらに1分30秒後にスタートする。久々の日曜朝練の全開走行。

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最初の平坦区間4kmの向かい風がキツすぎて死ぬ。

メーターはついていないが、体感ではおそらく40km/hほどしか出ていない。グーもパーも少なくとも42~43km/hでは巡行しているだろう。視界が開けたところでパーが全く見えずにウンザリする。集団から飛び出して逃げ切りを狙うというより、パンクで遅れて集団を追いかける感覚に近い。

2段坂に差し掛かるとヤノさんとゴーダさんが2段坂の9%区間で2人して遅れているのが見える。パーの中でも特に体格の良い平坦スピードマンの2人がこの時点で切れているということは、先ほどの平坦向かい風区間でこの2枚を使い切る作戦だったのだろう。それはおよそ正しい。この先はずっと登り調子が続くし、先ほどの向かい風はものすごくキツかったが、ここで踏まないとタイムは出ない。まぁ...踏み切った後ゴールまで行かなければいけない2人はこの先地獄だが...。

下りはゆっくり。普段から「下りでは速くても偉くない。自転車は向かい風と登坂が速い人が偉い」と口酸っぱくして言っている。下り終わると微妙にパー本隊が見えて踏み足に力が戻る。目測で差が縮まっているようには見えないが...。

2回目の坂で差を縮めるべく少し強めに踏み込んでいくも、最初に選択したギアで一足飛びに超えきれない。思ったより脚に来てるっぽい。

坂の途中でシフトダウンしているようだと全体のタイムが伸びない証拠。すこし軽めに感じるギアで進入してビルドアップしながら頂点を超え、勾配がマイナスになるのに合わせながら踏み込みつつエアロポジションに戻らないと、全体的なタイムは伸びない。坂の途中でパワーダウンしてしまうようなシフト選択は初歩的ミス。

最後の5%×4分の坂は、坂と意識しないといけないほどの勾配ではないので、とにかくエアロポジションを崩さずにペダリングだけを意識。吹き降ろしの向かい風では、とにかく姿勢を低く保つのが最優先。そのうえで脚をスムーズに回す...というよりもクランクがスムーズ回ることを阻害しない...そんなイメージで。

あくまで走ってくれるのはバイクだから、バイクの邪魔をしなければ速く走る。出力はか細く前も見えないが、おそらくゴールでタイムを計っているので、ちょっとでも店長の威厳を示すべく踏む。

結局グー→パー→チョキでスタートした順でゴール。グーは24分、パーは22分40秒だったそうな。切れる枚数にハンデはあるものの、パーはグーにギリギリ追い付かなかった。チョキは23分4秒。

 

復路も往路と同じ内容で。

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復路はキュッとした登り以外は全体的に下り勾配。追い風であることも合わせて下り勾配で目いっぱい踏まないといけないから、チョキは追い付くどころが離されるイメージしかない。ぐぇぇ。 

スタート直後の200mくらいを目いっぱい加速して、登り区間は淡々と。勾配がマイナスになる部分でしっかり踏み込んで、坂はクラウチングポジションで下っていく。本当はエアロポジションで踏んでいった方が速いのだが、多少出力を上下させながら回復させないといけないあたりが私がルーラーではないところ。

2回目の坂は体重とダンシングで過ごして、下りはクラウチングポジション。エアロポジションとクラウチングポジションのインターバルな復路はとにかく体幹がキツイ。

九十九折りを登り終わった時点で全く前が見えない。ところどころ前から降ってくるグー組やパー組の切り離されたメンバーを抜いていく。切り離されたメンバーの速度差を見ながら前とのギャップを測るが、良いイメージは浮かんでこない。

平坦の開けた部分で踏むも速度が伸びてこない。抜いたメンバーに差を詰められながら視界が開けると、幾ばくか前に2人が走っているのが見える。...2人ということは本隊ではなく、ここで心が折れる

このあとおそらくこの2人のうちの1人が落車していて、練習はここで終了。

 

※※※※※※※※ 

 

チームメイトの落車を見かけてストップする。

私は落車の瞬間は見ていないが、 2人で走っていて抜きざまにお尻を押して、その反動で押した側がバランスを崩して落車したみたい。

たしかにプロレースのシーンなどで他者のお尻を押すシーンを見ることがあるし、私もレーシングチームのメンバーやプロ選手との練習でやったりやられたりするが、他者を押す行為、あるいはその反動に耐えるのはかなりの力を使うので、少なくとも疲れ切った体でやるものではない。

 

倒れて焦点が合っていない。これはまずいと直感する。

「聞こえますか?」「聞こえたら瞬きしてください」「声は出さなくていいです」と話しかける。瞬きが危うい。瞬きが満足に応えられていないが「大丈夫です。動かないでください」と伝えてそばにいる。そばを離れると動こうとするので離れない。

そうでなくとも反射的に体を動かそうとしたりするので「動かないでください」「大丈夫です」「落ち着いて」の3言を繰り返す。

私に出来ることは何もない。スポーツ医学や柔整などは独学で触っているが、しょせん素人。AED資格程度なら持っているが、過去のこと。私は”自称自転車が組める人”のことを蚊ほども信用していない。だから自分の救急知識も我ながらに蚊ほども信用していない。とにかくできることは、動かさないことと動かさせないこと、速やかに救急車を呼ぶことの3点のみ。

記憶が欠如しているので、万一のことを考えてヘルメットは取らない。シューズも脱がさない。救急車の到着を待ち、救命士の指示があるまで触らない。ふくらはぎが攣って体を動かそうとうごめいているので、そこだけ伸ばしてあげるが、それ以外は触らない。

しばらくすると目が動き、手が動き、話せるようになった。「答えられたら答えてください」「一番痛いところはどこですか?」と聞くと擦過傷の部分を示すので、少しだけ安心する。骨折している場合はそこを伝えてくることが多いので、骨折の心配はなさそうだ。体より頭を打ったことの方が心配だ。

 

救急車が到着し本人に質問を重ねていく。質問の内容や順番は私も覚えておこう。

今回は記憶の欠如が著しかったので病院へ。「今日の朝食べたご飯は覚えていますか?」との問いに「わからない」という返答はゾッとした。私は落車するとスローモーション掛かって一部始終を鮮明に覚えているタイプなので、記憶が飛ぶタイプはそこまで忘れてしまうものなのか...それとも今回の落車がそれほど重症なのか...と不安になる。

搬送される病院が決まり、ついていく。私が3歳くらいの時に救急車に乗ったことがあるらしいが、記憶にある中では乗るのは初めてだ。レース会場などで聞く救急車の”ピーポーピーポー”という音はいつでも嫌なものだが、それを車内で聞くのは異様な感覚だ。

社内は静まり返っていて何か喋れる雰囲気ではない。チームメートの目はうつろで表情は動かない。動けないのではなく、「動かないでくれ」という救命士からの指示であることを祈りながら病院に着く。

 

とにかく私自身が慌てないようにと自分で自分を諭している中で、救命士や看護婦の動きがそれほど慌てふためいていないことが何よりの精神安定剤だった。

X線を撮っている間に救命士と話す。その救命士はオートバイク乗りらしく、オートバイクの落車やロードバイクの落車などについて意見を交わす。救急車の中で擦過傷などを処置する包帯などについても意見を聞き、私がレース会場に持っていく救急パックには入っていない包帯なども、すこしバリエーションを増やして準備しておこうと思った。

X線を撮り終わった後、CTを撮りに行った。記憶の欠如と脱水症状の見分けがつかないため、万が一のことを考えてCTを撮るとのこと。落車してから2時間が経つ...。 

 

CTを撮り終わった後に医者から説明を受ける。CTで白く曇っているところとヘルメットが割れている箇所が一致する。そこは機械の関係で白く映りやすい場所ではあるのだが、万が一脳挫傷等があるとまずいから、大きな病院で診てもらったほうがいいと。

私は物事を考えるときは基本的に、最悪の事態を想定することから始める。この場合の最悪の事態はチームメイトが死ぬこと。骨折を疑うX線から脳を疑うCTに移った後に出てきた言葉が脳挫傷だったので、過ぎ去ろうとしていた”最悪”が再び脳裏をよぎる。

 

転移搬送先までの時間はとにかく長かった。先ほどと同様に目がうつろで全く動かないチームメイトの横で、救急車のサイレンと脳挫傷という単語が永く永くこだまする。おそらく数十分の移動が何時間にも長く感じた。救命士の「先ほどから変わりませんか?」という問いかけに、「はい」と答えた口調がいつもしゃべっている時の感じだったことが、少しだけ私の心拍を下げた。

大きな病院のERの待合室はとても静か。鉄筋に囲まれて、誰もいない。ケータイは圏外で、たった一つの情報も入ってこない。ジーという室外機の音だけが聞こえる室内は寒く、そうでなくてもその場にいられなくなり病院の外に向かう。チラリと除いたER室の中ではチームメイトが病衣を着て座っている。何を話しているか聞こえないことが一層不安を掻き立てた。

”念のため”、”念のため”、という言葉が建前に聞こえる。救命士は割とあっけらかんとしてフランクに接してくるのが唯一の好材料だったかもしれない。警察に連絡をしたり緊急連絡先に連絡をとったりしている間に、別のチームメイトがバイクや私を回収しに来る。隣に知っている人がいるだけでこんなにも心が楽になるものか。

落車から4時間が経つ。朝ごはんも昼ご飯も食べていないので、おなかが減ったことに気づいたとたんに空腹が我慢できなくなった。病院内のコンビニでたまごサンドを買ってきてくれた。「店長これ好きなんですよね?ブログ読みました!」「いや...それはマヨネーズ入ってるから食べないようにしないと...」なんて言いながら、「うますぎる!」表面的にでも笑みがこぼれる。

落車から5時間が経つ。”念のため”という言葉だけもらって待ちぼうけ。でも最終的に「異常なし」だった。”念のため”という言葉は建前ではなく本当だったのがわかり、結局ただの擦過傷だけだったことで一気に力が抜ける。 

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photo by Otori

ヘルメットはこの写真のためだけにかぶってもらった。 自転車乗りってバカでいいよね!こうして冗談まじえて笑いあえることが何よりだ。

「今日は本当にご迷惑をおかけしました」、「いえいえ、次に私が落車した時は頼みます」などと話しながら帰ダム16時。お店はチームメイトやお客さんがみんなで開けていてくれた。ありがとうございました。

 

夜ご飯、新規蕎麦屋を開拓。  

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ニュル24耐を見ながら。

帰宅してジロでイタリア。そのあとF1のモナコGPを見直しながらインディ500のLIVEを見る。

今日は寝れない。

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