7月5日(木)、雑談。
久々のブログ。体調を崩していたというか、不眠症が再発していた。
通常であれば私の睡眠時間は日に45分×3回くらいなのだけど、この4~5日間はそれが15分×2回くらいに減ってしまっていた。
それは眠くならないのではなく、寝たいけど寝れないネガティブな不眠症。数日前から寝不足が頭痛になってしまって、率直に言ってキツかった。
この間、仕事してないわけでも自転車に乗っていないわけでもなく、最終的に昨晩はバッテリーが切れたパソコンのように強制的にシャットダウンした感じだった。
マビックの展示会があった。
最近のホイールメーカーのトピックとしては、チューブレス化が進んでいることがある。マビックであれば事あるごとにU・S・T・! U・S・T・!と連呼している。
これは、走行抵抗とパワーに伝達率が、クリンチャー、チューブレス、チューブラーの3種の中でチューブレスが最も優秀だったという実験結果が明確に発表されたからに他ならない。実際にマビックが出しているチューブレスチューブラーは速い。
これからはチューブレスがファーストチョイスとなる可能性を秘めている。
数年前に潜り始めたカーボンクリンチャーという暗いトンネルを抜けて、本当の目的地であったカーボンチューブレスが実用化できそうな時代が来た。2019年のマビックは既存のモデルをすべてチューブレスホイールにして、マーケット的にもだいぶ攻勢をかけてきた印象だ。
ただし、チューブレスには現時点でひとつ、懸念がある。
というのも、ワールドツアーにおいて、マビックを供給されていたプロチームが今年の4月前後にチューブレスホイールをテストしていて、結局1~1.5か月ほどでチューブラーに戻ったという部分。
それは保守的とか安全性とか端的に切り捨てられていることも多いが、ワールドツアーの人たちは速さのためなら他の要素をあきらめる傾向にある人種というか、速さとその他の要素で明確に優先順位に差がある人達なので、その人がチューブラーを使用していて(させれられていて)、しかしそれなりに短い期間でチューブラー戻ってしまったという事実は覚えておかなければいけない。
データ上で優秀なのはチューブレス。しかし最もデータに敏感であるはずの人達が使用しているのはチューブラー。このちぐはぐを理解するためには、かなり深い部分まで自分で試す必要がある。
自転車に限らずプロスポーツには基本的に、スポンサードされている製品のネガティブな部分を発言してはいけないという契約があることがほとんどだ。
マビックの商品構成がすべてチューブレスに一本化されたことからも、これから先、チューブレスのネガティブな意見がメーカーやプロチームから聞こえてくることはありえない。
だから自分の経験を通して、自分の経験だけを頼りに、ポジティブな情報とネガティブな情報を整理、淘汰、変換しておく必要がある。
2019年は、同メーカーの同グレード、同年式同時代同ホイールにおけるチューブラータイプとチューブレスタイプが直接的に比較出来る、最初で最後の年になるかもしれない。
最終的にチューブレスになるかチューブラーのままなのかは数年後に結果が出るだろう。しかしこの機(期)を逃すと、メーカーの宣伝文句を鵜呑みにした、いいところばかりアピールする情けない業界人に成り下がる。
それは私の存在価値を失くす。
もうひとつ、最新機材の流れであるディスクブレーキ。これも賛否両論、いろんな議論がされている部分。
夏になり、翌年度モデルの発表が進みはじめた中で、一部のメーカーではすでに、プロはリムブレーキで一般販売はディスクブレーキ、という形態に分かれ始めている。
これは一般ユーザーに対してディスクブレーキの購入を強要していると捉えても過言ではなく、それは自転車の良いところのひとつであった、プロと同じ機材が使えるという面が失われつつあることを示す。
いずれ、プロはリムブレーキでチューブラー、一般ユーザーはディスクブレーキでチューブレスという境界が確立するかもしれない。あと2~3年経ってそれが明確になったとき、2018年がターニングポイントであったと覚えておかなければいけない。
そしていつの日かディスクブレーキを買うことが当たり前になった頃、「プロ仕様のキャリパーブレーキモデルを限定発売!」なんてことも起こりうるかもしれない。