8月28日(火)、雑談。
自分の自転車が1台いなくなった。
お店の在庫はすべて委託販売ではなく買取販売だから、在庫しようと思ったら口座から現金がなくなる。
だからこそ店で在庫しているバイクはどれも、自分自身で良いなと思い、在庫したいと感じ、口座の現金を現物に変える価値があると思ったものばかりである。
だからみな一定の愛着があるし、ユーザーにはできれば丁寧に維持し、愛情を持って接してほしいと思う。
フリーダムでメンテしているバイクも、フリーダムに在庫してあるバイクも、どれも特別で、700人くらいいるお客さん達のバイクにはみな自分の子供のような感情がある。
しかし自分で所有していたバイクは別格である。それは自分の子供というより自分自身の化身であるような感覚さえある。
旅立つのは淋しい。最大限の愛情を持って維持されてほしい。
ニッセンのワイヤー。
今月のサイスポに取り上げられていたし、SNSなどでも話題になっているらしい。
フリーダムでは、正式に販売される前からテストとして使っていたライダーがいたので、いくらか注視していた。
今では私のバイクのほぼ全てに使用されていて、ショップとしては26台に組み付けてきた。
高い評価から超高評価まで様々であり、しかも低い評価の人がいない。
ニッセンは、けして引きが軽いワイヤーではない。最大の特徴は滑らかさにある。
ワイヤーとして選ぶ価値のある性能とは、軽さと滑らかさ。
①軽くて滑らか
②軽いけど滑らかじゃない
③軽くないけど滑らか
④軽くもないし滑らかでもない
①②③ならば選ぶ価値がある。①なら最高だし、④は最低だ。
そしてニッセンは③か①である。
①になるか③になるかはフレーム次第で、最近は組み込む前にフレームを見て①になるか③になるか、なんとなくわかるようになってきた。
ホイール。
ホイールも同様の考えができる。
①軽くて硬い:マビック、イーストン
②軽くて硬くない:シマノ、ボーラ、ジップ
③軽くないけど硬い:コリマ
④重くて柔らかい。
ほとんどのユーザーは①か②を買っておけば幸せで、③を選ぶには力がいる。
④は最低。たとえばカムシン。たとえ練習用とはいえ、ゾンダが欲しい。
自転車でレースをやっている人の割合なんて、多くて1%くらいだろう。
レース志向の強い...などと巷で評価されているフリーダムとて5%もいない。
フリーダムを始めて8年間で、私のブログやホームページの日記で、レースやれとかレースが大事とかなんて、一言も書いたことないと思う。
フリーダムはレース志向で店長と話すとレースに誘われるよ、なんて言われることもあるらしいけど、私自身がそんな考えはしてないからそんなこと言うはずがないからだ。
あるとしたら、そう勝手に思い込まれているだけだ。
しかし、全ての機材...少なくともハイエンドバイク...はレースすることを前提に作られている。これを忘れるなとは常に書いている。
世の中のおじさんおばさんたちが、ドグマにボーラ履かせてデュラエースのクランクつけて、それでいてレースを否定し快適性を求めていることには常に言及している。
しかしそれを、レース本位のバイクに乗っているんだからレースをしろよ、と言っているわけではないのをどうか誤解しないで欲しい。