【参考④】2019年1月15日の日記【補足/再掲載】
2019年のバイクはルック・785ヒュエズRSを予定している。
2018年式の785は売却し、2019年式は新種の795ブレードとも迷ったが、結局のところはまた785に落ち着いた。
2019年のイベントは795ライトと785を選択して走る。785は2019年度にはディスクブレーキタイプとリムブレーキタイプがあるけど、私はやっぱりリムブレーキを選択してしまった。
ディスクブレーキに対する評価だけど、基本的には以前と変わっていない。
ディスクブレーキにはメリットもデメリットもどちらもほとんどなく、購入時の予算が高くなる分だけディスクブレーキモデルへの買い替えは難しい、という結論だ。
ディスクブレーキの問題点はディスクブレーキそのものにあるわけではなく、それに伴う油圧システムのトラブル対処がワイヤードよりも格段に難しいことにある。特にライド出先、イベント遠征先で油圧トラブルに見舞われたとき、解決できるだけの整備環境やメカニックが近くに帯同している可能性はかなり低い。
先の2018年度のツールド沖縄では、ビジネス的にディスク化に傾倒しているスペシャライズドが現地で帯同し、油圧トラブルからスペアホイールまで入念にフォローしていた。そこだけ聞くと聞こえはいいが、逆説的にはそこまでケアしてもらわないと実戦的に採用できないレベルだという事の裏返しであり、まして他のイベントではそこまでのフォローが見込めないのだ。
ではディスクブレーキ云々ではなく、油圧システムの問題なのであれば、通常のワイヤーで繋げたらどうだろうか。
ブレーキはディスクローターであるが、ブレーキシステムはワイヤード…。
私は業界の中でもディスクブレーキに肯定的ではない方だが、うむ、たしかにこの条件なら十分考慮することが出来る。
シクロクロスではトラブル時の対処スピードを理由にワイヤードであるバイクが散見されるけど、別にロードバイクだってワイヤードでいい。
なんとなく油圧ブレーキの方が先進的でカッコよく思えるかもしれないが、まだ実用範囲ではない。特にシェアの高いシマノは、カンパ(マグラ製)やスラム(エイヴィッド製)に比べて完成度が低い。
メーカーは引き白が合わないとかコンポのモジュール化とかいろいろ難癖をつけて一式買わせようとしてくるが、ショップの立場としてはそんなのいちいち守っていられないし、いちユーザーとしてもコンポ揃えることより信頼性の方が重要だ。
そもそもブレーキの引き白なんてのは在って無いようなものだし、レバーを引いた感覚だってブレーキパッドの解放の感覚だって、どれもみんな違う。
メーカーの差、グレードの差、消耗度の差、そしてシステムの差。
いろいろあると思うが、本当に大事なのは自身のバイクを使い慣れていることであって、すべてのバイクが同じ感覚であることではない。
ディスクブレーキ化のメリット。
これもディスクブレーキそのものではなく、そこに付随する副産物的なものとして、12mmスルーアクスルの存在が挙げられる。(以後便宜上12mmクイックとする)
既存のロードバイクは9mmクイックを使ってフレームとホイールをつないでいたところを、ディスクブレーキタイプは12mmクイックで固定する。
これによるメリットは計り知れないほど大きく、これだけのために全てのリスクを投げ出してディスクブレーキを採用する価値がある。
ハイエンドバイクのモデルチェンジ数回分の性能アップが、12mmクイック化のみで得ることが出来る…それくらい12mmクイックの恩恵は大きいのだ。
だから私がディスクブレーキタイプに惹かれるとしたら、それはディスクブレーキではなく12mmクイックの存在からくるものだ。
ディスクブレーキそのもののメリットは、ウェットコンディションで制動力が落ちにくいこと。これは以前から言われている。
デメリットはランニングコストが高くなることと、ヤケドのリスク。これは未だにあまり聞かない。
SNSではディスクブレーキでヤケドした写真が散見されるが、一般ユーザーより機材の扱いに長けているはずのプロ選手ですらローターでヤケドしていまうわけで、それを初心者を含めた一般ユーザーに渡すことはあまり考えたくない。
ショップとして保証出来ない内容なのに、文句を聞くのは私だからだ。
そしてディスクブレーキの最たるデメリットは、売る側、特に宣伝媒体が、ディスクブレーキのデメリットをしっかり説明しない事。
ディスクブレーキそのものの話なのか、ディスクブレーキ化に伴う副産物的な話なのかも含めて、説明が足りないところは1年前と何も変わっていない。