3月10日(日)、下総フレンドリーパーク3時間耐久レース
シーズンイン直前。
何かレースに出なくちゃと、サイクリングチームの石丸さんに声をかけて代理エントリーしてもらった千葉県成田市は下総エンデューロ3時間ソロ。
成田空港から会場まで30分、上海から成田は2時間チョイなので、感覚的には千葉から群馬に行くより近い。
11時半スタートの会場には10時には着く。
ウォーミングアップの要らないエンデューロにしてはちょっとはやく着きすぎてしまったが、日程の都合上時間を持て余す。
コンビニでワンピースの最新刊を買って現地で読もうと思っていたけど、黒澤軍団の黒澤さんがいたのでポケモンをする。残念ながらディアルガ倒せず。ホントにあと1mmも無いところまで追いつめたんだけど…格闘ポケモンの少ない私が足を引っ張ってしまった。
りゅうせいぐんじゃなければ...!
レース機材は785。
コースはほぼフラットだけど、残念ながらエアロロードの795のチェーンはフリーダムの作業台の上で防錆油の中に浸かっていて乗れる状態では無い。
一方で来週の修善寺はその795で走る。
なぜなら785huezRSはボーラウルトラ50を履かせた状態で6.2kgしかなく、重量調整が間に合わない。795は6.8kgに合わせてあるのでそちらを使うことになるだろう。
メーターは上海に置いてきてしまっているので、エンデューロなのにメーター無し。
どうせスタートゴール地点には電光掲示板あるでしょってタカをくくっていたけど、ローカルレースすぎて掲示板なかった。仕方ないのでレース中は集団内でほかの選手に尋ねながら走っていた。
私が知っている選手の中では、イノセンスの荒瀧選手と湾岸サイクリングユナイテッドの雑賀選手がそれぞれ沖縄210kmで6位と10位なので、明確な格上として最大チェック。
あとは基本的にいつも、全ての選手が私と同等以上の脚力を持っていると仮定してレースを走るようにしている。
レース開始から0~90分は散発的なアタックがあるものの、これといった展開にはならない。
◆逃げ集団の追い方のポイント。
目測で何m離れているかを正確に把握すること。パッと見て100mなのか150mなのか200mなのか正確に判別できる目を作っておくこと。また、逃げ集団を追うメイン集団が時速何kmで走っているのかを常に意識すること。速度が高ければ仮に100m離れていても数秒程度しか離れていないことだって普通だから、逃げを距離だけで判別しないこと。
「アタック1発=15秒」だとして、たとえば10秒ギャップなら3分の2アタックくらい…とテンプレ化してしまっていい。
などとレース中に石丸さんにお説教。石丸さんほどの脚力があるにもかかわらず未だに勝利がないのは、脚力ではなく無駄脚が多いから。だからどこが無駄なのかをリアルタイムで教えてあげれば、きっといつか石丸さんは勝ってくれる。
◆逃げを作るときのポイント。
たかだか15秒30秒踏んだだけで、後ろ振り返って肘クイして先頭交代を促さないこと。
40~50km/hで走ってる集団から数十秒踏んだだけで差が広がらないのは不変の理なんだから、1度アタックしたらせめて1分は振り返らないこと。そしてその間に“自分と逃げれば得がある”と反応した選手にアピールすること。すぐに協調が得られないからと言って踏み辞めないこと。自分から力を使ったのだから使ったなりの筋を通すこと。
などとレース中に湾岸サイクリングユナイテッドの若い選手にお説教。逃げを決めるための練習としては3分インターバルと6分インターバルの2種目。逃げるための練習は1分では無い。
◆逃げ集団に対して自ら力を使うときは、周りの力を使うのか独りでブリッジするのかを明確に。
メイン集団から逃げ集団にジャンプするときは理想は独りで行きたい。集団を引き連れて逃げを潰すくらいなら最初から逃げ集団に入りたいし、もし力を使うなら他人のためにならない使い方をしたい。
私の場合のアタックは970W/75kgが目安。
785にはパワーメーターが(もっといえばこの日はモニターも)ついていないが、13倍は身体に染みついた数字のひとつ。
なぜ体重の13倍なのかというと、別にこれが科学的に効率の良い数字というわけではなく、逃げが決まる場合はこの数字であることが多いという統計的な話。だから上海の練習でもさんざんやらされたし、私がこのレースで動いたときはいつもこの数字だったはず。
この13倍スプリントの話は、定期的なインターバルで何回撃てるかよりも、1時間半の間に何回撃てるか、1回スプリント打った後にふたたび打てるようになるまで何分必要か、が目的のポイント。
このレースの序盤の狙いは、自分の機材に慣れなおすこと。特に新しいサングラス(メガネ)のレンズの歪みになれる事。
新しいサングラスは従来のサングラスに比べてパノラマチックというか、視界が平面的。近くを見るとまだ酔ってしまうから、なるべく早いうちに慣れてしまいたい。
0~90分のうちに自分から動くことが2回あった。
「自分の持てる力の95%はラスト15分に残せ」「レースの序盤90%では1%の力も使うな」というのを上海で口酸っぱく教えられてきたから、それを基準にすると明らかに使い過ぎ。しかも勝利につながる力の使い方でないから監督には怒られるだろう。
100~120分の間で5名逃げ。
面子に荒瀧さん。とはいえ単純に中切れから発生しただけの逃げなので、「このままの出力で走って捕まるようならそれまで。」と伝えてイーブンペース。20分/6~8周ほどすると力を回復させたメイン集団に自然吸収された。
130~170分の間で6名逃げ。
6名ほど出場していた湾岸サイクリングユナイテッドから2選手を含む7名逃げに単独ブリッジ。
メイン集団先頭付近にはWCUが3枚固まっていて、このままだと後手を引く可能性が高いと感じたので逃げておく方を選択。
先ほどと違って明確なアタックから始まった逃げだし、面子に荒瀧-雑賀の両選手が含まれているので、逃げ切りを意識して力を使っていく。
この動きを見逃さなかったのがこの日の最大の収穫か。そこまで平和ボケはしてなかった。数周して2名がチギれ、6人逃げに。
逃げが決まりきる前から踏める3名と踏めない3名がはっきり。それでも残り時間的に6名で過ごした方が逃げ切りの可能性が高いとみて、踏めない3名は切らないでまだ残しておく。
後方ではメイン集団から4名がブリッジを試みているのが見える。
とはいえ4名はパッと差を埋めてこないし、こちらは6名なので長く見ても追いつく可能性は低い。あの4名がメイン集団に戻った後はしばらく集団のラップタイムが落ちることが予想されるから、そのうちに3名を休ませられるかな?などと考え、「あと2周だけがんばって!カクカクシカジカでそのあとすこし休めるから!」などと励ます。
2周がんばれと言ったのは、あと5分もすればメインから飛び出してる追走4名が集団に戻ると思ったからで、これといった根拠はない数字。
ラスト20分からじりじりとメイン集団に差を詰められ始める。こちら(逃げ側)のペースが落ちている。
プランは2つ。ひとつは逃げ集団からアタックすること。踏めない3名を切り離して雑賀-荒瀧-岩佐の3名でペースを上げて逃げ切りを勝負するパターン。もう1つは1度集団に吸収されたのちに、主に湾岸サイクリングユナイテッドから起こるであろうカウンターアタックに再び協調すること。
とりあえず「残り10分で集団から20秒プラスならアタック、そうでなかったらリセット」とある程度決め打ちして走る。ただしここはフレキシブルに後ろを観察しながら。
練習仲間だった雑賀さんと私とでスプリントしたら私の方が強いのがはっきりしてるので、「このまま6名で最後まで行ったらスプリント狙います」という宣言するも、1周につき2秒ずつ差が詰まっていく。動くには微妙な数字過ぎて、吸収されることを前提に次の展開に備える。
ラスト6周で吸収されて仕切り直し。
残り時間を計算しながらラスト4分。
雑賀さんに「あと2周ですか?」と聞くと、「はい、2周です」と律儀に応えてくれる。もうしわけない。
メーターレスが響き、走り方がはっきりしない。
ラスト数分ならアタックする隙に目を凝らすべきなのだが、残2周だと思ってたら3周でした…じゃ目も当てられない。
スプリントへ。
下総フレンドリーパークは、ポイントレース時代の店長選手権もふくめて何百周もしていて、個人的に最終コーナーを3番手で立ち上がったら勝ちだと思っている。けど今日はスプリントは無し。これは危険回避にて。
下総フレンドリーパークはただでさえスプリント直後にコーナーがあるのに、今日はさらにゴールラインの半分にピットレーンのコーンが置いてある。本来なら4人までスプリントの参加権があるコース幅だけど、コーンの位置を考えたら今日は2名までかな、などと。
店長選手権ですらゴール後に落車があったり、今回も1位と2位が接触しかけたりしているのを見ると、無理しなくてよかった。
なだれ込んで4位だったのはご愛敬。
基本的にこの冬はプロ相手に練習してもらって、平坦ツキイチでチギられまくってきた。2月中旬ほどからは疲労も蓄積し、練習すればするほど自分が遅くなっていくように感じていた。
だから今日の草レースで動けなかったらどうしようと不安になっていたけど、ある程度余裕をもって180分過ごせたことで、すこし安心することが出来た。
JBCFの開幕戦は修善寺だから我慢の時間になると思うけど、脚質適正のある群馬CSCなどでは少し優勝争いに絡めていけたら嬉しい。自信はない。